ブルーキャット 

blue cat

アルタさん

 

プロローグ

20XX年、科学が進歩する中、世界は混乱の中にあった。

 科学と共に進化した巨大犯罪、殺人鬼の増加、止まらない少年犯罪、国すら欺く完全犯罪。

 先進国はもちろん、世界中で治安ががた落ちだった。 そんな中、国連が出した政策は・・・・

 

 警察や軍隊とは違う新しい防衛機関の結成。

 その機関の名は、W(ワールド)P(ピース)世界平和

 そして、各国はそれぞれWPの国本部を持ち、 アメリカのニューヨークに世界本部がある。

 日本では各都道府県に支部を建て、 国本部は東京に置いた。

 東京WP国本部

 

のび太「書類提出しま〜ス」

 野比のび太、中学3年、脅威の射撃能力を見込まれDクラスの隊員、ちなみに、ABCDとクラス分けがされている。

葉月「ごくろうさま」

 宮古葉月{みやこはずき}高校1年、Bクラスの隊員、サイコキネシスを使う超能力者、のび太の上司。

ジャイアン「お、のび太空いたか?」

  ジャイアン、本名剛田武、中学3年、Dクラスの隊員、特別に鍛えられ、鋼の拳で戦う。

スネ夫「次仕事入ってるから手伝ってくれ」

  骨川スネ夫、中学3年、ナイフの使い方のスペシャリスト、 常に体のいたるところにナイフを隠し持っている。Dクラス隊員

のび太「うえ〜、まだあるの〜?」

静香「文句言わないの」

 源静香、中学3年、ある時科学事故で姿が消える能力を手に入れる、情報収集が得意、Dクラス隊員。

留美「まだまだ仕事増えてるよ」

 本堂留美{ほんどうるみ}小学6年生、人の心を操れる超能力者 例えば、冷静な人を怒りっぽい人に変えるなど、

 しかし本人はこの能力を好きではない。Dランク隊員。

ドラえもん「まぁまぁ、ちょっとぐらい休ませようよ」

  ドラえもん、Aクラス隊員、ブルーキャットのチームリーダ、 数多くの秘密道具を使う、ちなみに、WPはそれぞれチームを

 つくって協力し合っている。

 

 ブルーキャットの場合

チームリーダー、ドラえもん

アシスタントリーダー、葉月

隊員、ジャイアン、のび太、スネ夫、静香、留美。

 となっている。

ジャイアン「仕方ないなぁ、すぐ来いよ!」

のび太「イエッサー」

 

第1話

午後2時 ○×小学校

アナウンサー「ここ、○×小学校では今だ犯人が立てこもっており生徒児童が人質となって緊迫した状況が続いております」

刑事「警部!、犯人は拳銃、および爆発物を持っている模様です」

士道「くそっ!、犯人からの要求は?」

 隆景士道{たかかげしどう}東京都庁警部、元FBI捜査官

刑事「現金1000万と逃走用のヘリを用意しろと」

士道「仕方ない・・・時間稼ぎをしろ」

刑事「は、はい」

士道「フー、もうすぐ来るかな?」

刑事「警部!WPです」

士道「やっときたか」

 さっそうと現れる4人

スネ夫「すみません、遅れました」

ジャイアン「で、今分かっていることは?」

士道「犯人の数は5名、それぞれ銃器を所持している、なお爆弾を持っているようだ」

静香「位置は?」

士道「残念ながら特定できていない、人質は小学4年生の一クラス32名だ」

留美「よし、いつも通りにやればいいわね」

ジャイアン「それじゃ、行動開始だ」

 生徒玄関

犯人1「ったく、早く金用意しろよ、おっせ〜な」

 玄関にいる犯人は、軽量型マシンガンを持っていた。

 そこへ

 「バッコォオオオン!!!!」

 壁が破壊された。

犯人1「なっ!!」

ジャイアン「おりゃぁああああ!!!!」

 「バコッ!!」

 右ストレートが顔面に当たった。

犯人1「ガハッ!!か、壁を突き破りやがった・・」

留美「さ〜て、あなたの知ってることを教えてもらうわよ」

犯人1「誰が喋るか!!」

  留美は犯人の頭を触る、

犯人1「何を?・・っは!!」

  留美は触った生物の感情をコントロールすることが出来る。

犯人1「ごめんなさいごめんなさい、本当は悪いことだと知っていましたが、つい、ついぃいいい!!!」

スネ夫「いいから、犯人と人質の位置と爆弾はどこ?」

犯人1「後の仲間は2階の図書室で人質といます、爆弾はリーダーのフキが、後1階の5クラス全部にセットしてあります」

静香「じゃあ、留美ちゃんとこの男と武さん、1階の爆弾を全部解除して、スネ夫さんと私は犯人の場所へ行くわ」

4人「イエッサー!」

  図書室

フキ「おい!金とヘリの用意は!」

犯人2「まだ用意できてないと言っています」

フキ「急がないとガキの頭が一つぶっ飛ぶと言え」

犯人2「分かりました」

 犯人2が図書室を出た時、

犯人2「な、何だお前は!」

  「ゴツン!」

スネ夫「おねんねしててね」

 ナイフの柄の部分で頭をたたき気絶させたスネ夫。

フキ「誰だ!!」

 図書室へ入って行く、

スネ夫「あきらめな犯人さん」

フキ「なんだぁ?小僧!おとなしくしな、でなきゃ」

 フキが子供を捕まえ、

子供「ひぃい」

フキ「この子の頭が消えちまうぜ」

 拳銃を頭に突きつけた。

スネ夫「・・・ちっ、わかった」

 両手を地面につけるスネ夫

フキ「よ〜し、それでいい」

 フキが気を抜いた瞬間、

静香「はっ!」

 「ゴキッ!!」

フキ「ぐあぁあああ!!!」

 フキの拳銃を持っていた右手が不自然に曲がった。

犯人3「な!」

 行き成り奇妙な光景を見た犯人はあっけに取られていた。

スネ夫「隙あり!!」

 「ガツッ!!」

犯人4「ひ、ひぃいい!!」

 走って逃げようとした犯人、

スネ夫「あ、・・いいか、下にはジャイアンがいるし」

フキ「だぁああ!!は、離れない!!」

 今だ空中に腕を取られているフキ、

静香「全く、情けない犯人ねぇ」

その時、やっと姿を現した静香。

フキ「な!!ば、化け物!!」

静香「失礼ねぇ、犯罪者なんかに言われたくないわよ」

フキ「く!いいのか!!俺は爆弾を持ってんだぞ!!」

静香「で?」

フキ「ば、爆発させるぞこのアマ!!」

静香「残念だけど無理ね」

フキ「な?」

留美「お〜い、爆弾すべて解除したよ〜」

フキ「なに!!??」

静香「あなたの爆弾も、さっき取っちゃった」

フキ「な!!あれ!!無い!!!」

スネ夫「さ、みんな、早く外へ出て」

留美「こっちよこっち」

フキ「あ、あ、あああ」

静香「はい、あなたはこっち」

士道「ご苦労様だったな、おい!こいつを連れて行け」

  校庭

士道「全く、見事だったよ青猫」

静香「青猫じゃなくてブルーキャットです」

士道「まぁまぁ、あれ?いつももう一人いるはずだが?」

ジャイアン「ああ、のび太はまだ来てなかったか」

スネ夫「と言っても、終わっちゃったしなぁ」

 「ドッカーーン!!!」

静香「なに!?」

 突如パトカーが爆発し炎上した。

士道「おい!大丈夫か!?」

刑事「け、警部・・・フ、フキが・・に、げた・・」

士道「な、なんだと!!?」

ジャイアン「くそっ!静香ちゃんと留美ちゃんは救護に、スネ夫!」

スネ夫「わかった!!」

  突然脱走したフキ、一刻も早くフキを追いかける2人、

ジャイアン「フキは!?」

警察官「ま、街へ・・・な、何だったんだ・・あの・・力は」

スネ夫「ジャイアン!!街へ行っちゃったよ!!」

ジャイアン「わかってる!!なんとしても止めるぞ!!」

  公園

 ここでは子供たちがサッカーをして遊んでいた。

 そこへ・・・

フキ「フハハハハハ!!!死ねぇえええ!!!」

 フキが砂をつかみ投げる、すると・・

 「ドッカァァァァアアアアアン!!!!」

 巨大な爆発が巻き起こった。

子供達「キャァ!!ワー!!!ワァア!!!」

フキ「フフフ、すばらしい、すばらしいぞこの力!!」

ジャイアン「見つけたぞこのやろぉ!!」

フキ「ん?」

スネ夫「くらえ!!」

 「シュ!!」
 1本のナイフがまっすぐフキにむかっている。

 しかし

フキ「こんなもの」

 「ガシッ」

フキ「フンッ!!」

スネ夫「な、投げ返し?」

 「バァアアアアン!!!」

ジャイアン「スネ夫!!??」

フキ「ハハハハ!!私に触れたものは爆弾となるのだ!!!」

のび太「だったら弾丸はどうだ?」

フキ「なに?」

  「ズキューン!!!」

フキ「が・・ハッ!!」

ジャイアン「の、のび太!」

のび太「ごめん、遅れた」

 

第2話

 東京都WP国本部病棟

ジャイアン「おうスネ夫」

スネ夫「イテテ、あ、ジャイアン」

静香「よかった、元気そうじゃない」

スネ夫「一応ね」

のび太「ごめん、僕がもっと速く来ていれば・・」

スネ夫「な〜に、気にすんなって」

葉月「でも本当に無事でよかったわ」

留美「無事ってほどでもなさそうだけど・・」

葉月「・・・フキの件、世界本部からも連絡がきたわ」

 全員の顔が厳しくなる。

葉月「極普通だった人間が、突如巨大な力を手に入れる・・・実は世界各国でもこのような事が最近多発しているの」

 アメリカ、サンフランシスコでは誘拐犯が突然変異、

 その他にも、イギリス、フランス、ドイツ、中国、

葉月「まだ今月に入ってからの新しい事件ばっかりなの、犯罪者の

変異についてはまだ解明できてなくて、今WP世界議論が交わされているそうよ」

のび太「って事は、ドラえもんも出席してるんだ」

  

 

 

WP世界議論

 WP世界議論はパソコンのインターネットを使いバーチャル空間

を造り出し、各国の国本部所長、およびWP最高責任者、議長、幹部6名、そして、各WP所属グループリーダーがパソコンの

バーチャル空間に意識を転送して行われていた。

議長「最近増えている犯罪者の突然変異、および巨大な力を手に入れた一連の事件、国はバラバラではあったが、

    これは裏に何かの組織がいるのかもしれない」

 議長はイギリス人ではあったが、各国の言葉にすぐ翻訳されていた。

議長「そして、その組織がいることに気づいた証拠が、ファイル」

 目の前のスクリーンに写真が映った。

 その写真は、変化する前の犯罪者が何かの薬を飲んでいる様子だった。

アメリカ本部長「議長、ここからは私が」

 注目がアメリカ本部長に変わった。

アメリカ本部長「見ての通り、犯罪者は薬を飲んで変化していた模様です、そして、その薬のルーツを調べると・・ファイル」

 次の写真が映った。

アメリカ本部長「この写真は、麻薬市場です、この場所は常に変わり、麻薬の商人でなければ分かりません、どちらにせよ、

         ここからその、変化してしまう薬があったそうです」

イギリス本部長「製造元は?」

アメリカ本部長「分かりません」

フランス本部長「買った者達は?」

アメリカ本部長「・・分かりません」

ドイツ本部長「なに?では今分かる情報は?」

アメリカ本部長「・・・残念ながら」

最高責任者「つまり、手も足も出ないと言うことだな」

 「ザワザワザワ」

最高責任者「だが!!」

  貫禄のある声が響く、

最高責任者「まだ始まったばかりだ、各国はさらなる厳重体制に、特に麻薬品や薬に注意せよ、また、この問題に取り組むチームを作る、以上だ」
議長「では、閉会!」

ドラえもん「こりゃ大変なことになるなぁ」

ドラ・ザ・キッド「ようドラえもん」

ドラえもん「あ、キッド」

キッド「大変なことになりそうだなオイ」

ドラえもん「なんせ、日本で起きた変異事件担当したの僕のチームだから」

キッド「へぇ、ブルーキャットがねぇ」

ドラえもん「そっちは?イエローウルフ」

キッド「俺のチームは麻薬市場に乗り込んだだけだよ」

ドラえもん「そうか・・・」

 

第3話

 夜の10時50分

酔っ払い「ヒック、ウイ〜〜」

 だいぶ飲んでいる様だ。

酔っ払い「ん?」

 その酔っ払いが見たものは、

酔っ払い「なんだぁ?・・子供かぁ?」

 暗い影に見える小さな物体、

酔っ払い「おい!子供がこんな所で遊んじゃいかん!!」

 非行少年だと思い注意する酔っ払い、

 「ジュボッ」

 突如、少年の場所が明るくなった、

 いや、煙まで上がっている。

酔っ払い「ま、まさか!」

 やっと見られている事に気がつく少年、

 あわてて逃げようとしたが、

酔っ払い「まて!!」

 酔っ払いが捕まえた。

酔っ払い「誰か!!火事だ!!燃えてるぞ!!」

 次の日、東京都警察庁

士道「なにぃ?放火犯は子供?」

刑事「はい、昨夜11時10分前、大物政治家、筑波四郎{つくばしろう}宅に火を点けられるのを偶然サラリーマンが見つけ、

その少年を確保したそうです」

士道「前々からの放火事件の場所も合ってるようだし、同一犯として考えるか、で、親に連絡は?」

刑事「それが・・・少年は一切何も喋らず、持ち物もなく、親からの捜索願までなくて・・・」

士道「はぁ、親が子を見捨てるなんて、いやな世の中になっちまったもんだなぁ」

刑事「どういたしましょう?」

士道「子供の年齢は?」

刑事「小学生かと」

士道「だったら自白剤なんて飲ませれなぇし、WPだな」

刑事「わかりました」

士道「ところで、何年生なんだ?」

刑事「う〜ん、3,4年生かと」

士道「・・・わかった」

  小学生ですら犯罪を起こす時代、

  士道はつくづくいやな気持ちになった。

 

のび太「子供の犯罪者か・・」

ジャイアン「だったら静香ちゃんと留美ちゃんでいいだろ」

静香「そうね、わかったわ」

留美「それじゃ、いってきまーす」  

 

第4話 

 東京都庁2階取調室前

士道「とにかく何も喋らないそうだ」

静香「まぁ、留美ちゃんの力を使えば簡単ね」

 取調室へ入る3人、

少年「・・・・」

静香「こんにちは」

少年「・・・・」

 顔をうつむき黙ったままの少年、

留美「こんにちは、私は留美」

 平然を装いつつ手を出し握手を求める留美、 もちろん、接触をして感情を変えるつもりだったが、

少年「・・・」

 目と目は合うものの、一向にじっとしている少年、 黒い瞳だが、とても悲しい感情があった。 留美はそう思いつつ、無理に触ろうとした。

 頭をなでようとした瞬間

少年「僕に触れちゃダメ!!」

 少年が行き成り声を出した、

 かん高く、まだ幼い感じの声色、

士道「?、おいおい、どうしたんだ?」 

びっくりして怪訝な顔をする士道

少年「僕に触ると・・・みんな燃えちゃうんだ・・」

 この場が沈黙した、

士道「・・そ、そんなわけ」

少年「ここに来てから取られたリストバンド」

 少年がポツリと言った。

静香「リストバンド?」

士道「あぁ、確かそれなら」

 「ビィィイイイイイイ!!!!」

 突如鳴り響く警報、

士道「!?、今度はなんだ!!」

アナウンス「侵入者!!侵入者!!謎の男が侵入!!なお、不思議な能力の持ち主!!電撃を使う模様!!

侵入者は2階へ言った模様!!近くの人間は注意するように!!なお!!一般人がいる場合救出を第一に行動せよ!!繰り返す!!・・」

留美「能力者の侵入?」

少年「た、多岐だ」

静香「たき?」

士道「ちっ、君たちは非常口から出ろ!」

 あわただしく部屋を出る4人、

職員「士道警部!!」

士道「おう、侵入者は?」

職員「少年課の方に!」

士道「わかった、お前たちはその子供を頼む!!」

静香「頼むって!」

 士道は走っていってしまった。

職員「非常口はこっちです!」

 仕方なく非常口に向かう3人、

留美「ほら、君も早く」

少年「・・・」

 

第5話

少年課、

 士道は拳銃を手に侵入者のいる部屋の前にいた。

??「真瀬を早く連れてこいや!!!」

士道「ませ?、あの少年のことか?」

 士道はそう思いつつ、ドアを強く押す、

士道「動くな!!」

 勢いよく飛び出て相手を確かめる、

??「ああ?」

 同僚の襟を掴み持ち上げている男、 金髪にサングラス、傍から見ればただのチンピラである。

??「なんだてめぇ?」

士道「貴様こそ誰だ!!」

 余裕ぶっている相手、 銃で狙われているとは微塵も思っていないようだ。

多岐「俺の名は多岐だ、コードネームだがな」

 コードネーム?

 何かの組織かと思った士道、

多岐「それより真瀬はどこだ?」

士道「残念だがお前の言っている真瀬という人物はいない」

多岐「い〜や、お前たちが昨日捕まえた子供がいる筈だ」

 やはり、 こいつは少年を狙っている様だ、

士道「だからなんだ?その子のご家族でも?」

多岐「いや、同じ仕事仲間だよ!!」

 言い終わると同時に捕まえていた同僚を投げてきた多岐、

女性同僚「きゃぁあ!!」

士道「おっと」

 すかさずキャッチしたものの、

多岐「おらぁああ!!」

 「バシッ!!」

 あごに拳をくらってしまった。

士道「ウグッ!!」

 倒れる士道、

多岐「さぁ、真瀬はどこだ?」

士道「だ、誰が言うか・・」

多岐「んだとぉお!!」

 拳を振り上げる多岐、だが

 「ドコッ!!」

多岐「ウッ!!」

 行き成り宙を舞った多岐、

 どうやら後ろから蹴飛ばされたようだ。

多岐「だれだ!!」

静香「フフフ・・・さーて誰でしょう?」

 

第6話

多岐「くっ、姿が見えん・・さては、WPだな」

静香「いい勘してるじゃない、でも、それがわかってもね」

 「バシッ!!」

多岐「グ!!」

 腹に拳が入った多岐、

静香「見えなきゃ意味ないわよ」

多岐「・・・はっ、やっと戦える奴が来たか」

静香「?」

 形勢的に不利のはずなのに、 逆にそれが楽しくてたまらない表情。多岐「せっかくの力だ、強い奴と死を賭けた戦いをしてこそ

意味があるだろ、違うか?」

静香「えぇ、全く違うわね」

 話し合いつつも多岐は体中に電気を集めていた。

 まるでその姿は、雷の神、雷神。

多岐「それじゃぁ、あんたはその力は何のためにあるって言うんだ?」

静香「決まってるじゃない・・・弱き者、大切なものを守るための力よ!」

多岐「ああそうかい!!」

 電気を放電する多岐、 部屋中に広がる電気はどうやっても避けれるはずがない。

静香「きゃぁああ!!」

 もろにくらった静香、

多岐「姿が消えていても、こんなんじゃぁ意味がないなぁ」

静香「くっ」

少年「多岐!!」

 突如響く声、

 2人は声の方向を向いた。

多岐「へっ、やっと見つけたぞ真瀬」

真瀬「多岐、規則では無駄な争いは避けろとあったはずだ」

多岐「いや、正当防衛だよ、先にやったのはあっちだ」

真瀬「ならばなぜ麻痺させない、殺生は命令なしでは禁止だ」

多岐「ごちゃごちゃうるせえなぁ!!わかったよ!」

 この場を去ろうとする2人、

静香「ま、まちなさ」

多岐「お譲ちゃん」

 振り返る多岐、

多岐「真瀬を怒らせると・・・存在が消えちまうぞ」

 いやな笑顔を返した多岐、 背筋が凍りついた静香は、そこから長い時間、動くことが出来なかった。

ドラえもん「・・・新しい組織?」

葉月「はい、今回静香隊員と留美隊員が接触した、真瀬と呼ばれる少年と、静香隊員と戦った多岐という男、

どちらもコードネームだと思われます、また、静香隊員が聞いた2人の口喧嘩、内容は規則についていっている模様です」

ドラえもん「加えてどちらも異能力者・・か」

葉月「やはり、犯罪者の突然変異と関係が・・」

ドラえもん「何、まずは国本部長に提出して、多分世界本部にも情報がいくよ、そうすれば何か分かるはずだ」

葉月「分かりました」

ドラえもん「そうだ、静香ちゃんのお見舞い品持って行ってくれないかな?」

葉月「いいですよ、またドラ焼きですか?」

 笑いながら答える葉月、

ドラえもん「ドラ焼きですぐ元気になれる!なんせスネ夫君はもう退院したんだろ?」

葉月「ですね」

 

第7話

スネ夫「僕の次は静香ちゃんか・・・」

 特別病棟の廊下をスネ夫とジャイアンが歩いていた。

ジャイアン「電撃の使い・・・か」

スネ夫「電気かぁ・・・僕らじゃぁ太刀打ちできないな」

 なんだかんだ言いつつ静香の部屋へ、

 「ガチャ」

スネ夫「どうだい静香ちゃん?」

静香「スネ夫さん、大丈夫、もう元気よ」

 笑顔で答える静香、隣には留美が座っていた。

ジャイアン「あれ?のび太は?」

 先に来ているはずののび太、 だが静香たちも見ていないと言う。

留美「どこいったんだろう」

葉月「誰が?」

 不意に声が聞こえた。

スネ夫「わあ!・・あ、葉月さんでしたか」

葉月「失礼ね、はい静香ちゃん、お見舞い品」

静香「ありがとうございます」

ジャイアン「あれ?葉月さん、のび太見ませんでした?」

葉月「え?・・・そっか、まだ聞かされてないのね」

 意味深な顔をした葉月、

 そのとたん、この場が静かになった。

静香「な、なにが・・・ですか?」

葉月「・・・のび太君は特別捜査チームに入ったわ」

スネ夫「と、特別捜査チームって・・・変異事件の?」

葉月「ええ、リーダーとアメリカに行ったわ」

ジャイアン「ドラえもんもか・・・」

留美「私達は?」

葉月「この東京の事件を解決する、いつも通りよ」

スネ夫「そ、そうか・・・」

静香「・・・大丈夫かしら、のび太さん」

 

 国際空港

のび太「いよいよだね・・・ドラえもん」

ドラえもん「うん・・・行こう」

 

第8話

アメリカ ニューヨーク郊外

 午後11時

少女「う〜・・暗いなぁ」

 レナ・クリス、中学1年生、 あたりがすでに真っ暗な道をとぼとぼ歩いていた。

犯罪者「・・へへへ」

 その後ろには連続通り魔の影が、

レナ「・・・・だれ!?」

 気配を察知し振り返るレナ。

犯罪者「へへへへ、こんばんわぁ〜、死ねぇええ!!!」

 ナイフを懐から出し振り上げる犯罪者。

レナ「・・・フッ・・」

 鋭い笑みを浮かばせながら動かないレナ、

犯罪者「ヒャハアアアア!!!・・・あ?」

 腕が止まった、 よく見ると目の前の少女に腕を掴まれている事に気づく、

レナ「おそ〜い」

 「ボキッ!!」

犯罪者「あぎゃぁあああ!!!」

 行き良いよく犯罪者の腕をへし曲げるレナ。

レナ「WP特別チーム「ラブラブ」が来たからには」

のび太「レナ、「ラブラブ」じゃなくて「スピリット」だよ」

レナ「あぁあもう!!決め台詞なんだから邪魔しないで!!」

龍南「おやおや、ケンカは禁物ですよ」

 龍南(りゅうなん)、中学3年、

ドラメット「皆のもの落ち着くであ〜る」

 ドラメット3世、

のび太「で、この犯罪者はどう?」

龍南「う〜ん、違うみたいだね」

レナ「え〜、また探すの〜?」

  「ピ!!」

ドラメット「ん?通信機が・・・」

レナ「もしかしてまた私が囮?」

のび太「まぁ女の子だし」

龍南「大丈夫、あれぐらい強けりゃ問題ない」

レナ「あんた達ねぇ・・・」

ドラメット「みんな!本部へもどるアルヨ」


 のび太が特別チームに入れられて1週間、 ニューヨークでの犯罪者を徹底的に見つけたが、

 問題の人物にはで会えていなかった。 各国からの代表により編成されたチームの一つ、

  「スピリット」

リーダー、ドラメット3世、アラビア代表、魔術使い、A隊員
サブリーダー、龍南、中国代表、龍拳の使い、C隊員
     のび太、日本代表、スナイパー、D隊員
  レナ・クリス、アメリカ代表、喧嘩屋、見習い

 

第9話

 緊急秘密本部

ドラメット「チーム「スピリット」、今戻ったでアール」

王ドラ「あ、ご苦労様です、これで全チームそろいましたか」

 王ドラ、中国代表、中国拳法およびヌンチャクの使い、A隊員

ドラリーニョ「どうしたの行き成り呼び出して?」

 ドラリーニョ、ブラジル代表、俊足の持ち主、A隊員

王ドラ「実は・・・チーム「ゴーファイト」が散策時消息を絶ちました」

ドラニコフ「ガ・・・・」

 ドラニコフ、アラスカ代表、狼への変化、A隊員

場の空気が凍った。 全員が呆気にとられた顔をしている。

エルマタドーラ(以下エル)「ちょ、ちょっと待て」

 エル、スペイン代表、超怪力を持つ、A隊員

龍南「あのチームには、ドラキッドさんとドラえもんさんが・・」

王ドラ「ええ、Aクラス隊員が2人もいます、加えてBクラス隊員ウエンディさんまで、はっきり言えば、最強チームがやられました」

ガイラ「まて、敵に襲われたとゆうわけでは」

 ガイラ・マホメド、インド代表、錬金術師、A隊員

ドラメット「いや、あのチームが消えたなんて・・・何かあったに違いないでアール」

  全員が曇った表情になる。

  最強チームがやられた・・・今だ信じれない現実があった。

のび太「くっ!なにか、敵に関する情報は?」

王ドラ「あります」

 意外にも簡単に返ってきた言葉、

王ドラ「ある麻薬市場で聞きつけた事実です、近く、闇の世界でのビックイベントがあるそうです」

クラント「ビックイベント?」

 クラント・ラベラワーズ、イギリス代表、空を飛ぶ、D隊員

王ドラ「はい、その名も、「クリスタルドラッグ」、闇の人間、しかも大物ばかりが揃うこのイベントでは、武器の密売コーナーがあるそうです」

レナ「つまり・・そこにあの薬が?」

王ドラ「間違いありません、開催地は・・・日本です」

 

第10話

ドラえもん「・・ん・・ん?」

 真っ白な何もない部屋で目覚めたドラえもん。

キッド「起きたか?」

 隣ですぐに声が聞こえた。

ドラえもん「あぁ、キッドか・・ウエンディは?」

ウエンディ「いるわよ」

ドラえもん「全員無事か」

キッド「一応な・・」

 ふぅ・・・

 ドラえもんは溜息を吐いた。

 思い出せるのはおそらく数時間前、

 

ドラえもん「どうだ、なにか手がかりは?」

ウエンディ「全然ダメ、裏商人や情報屋は知らないみたい」

キッド「マフィアのボスにも聞いたが・・収穫なし」

ドラえもん「う〜〜ん」

 変化する薬についての情報を追っていたドラえもん達、 だが何の情報もなく頭を抱えていた。

 

 その時、

男性「大変だぁああ!!!怪物だ!!逃げろおおお!!」

 慌しく叫ぶ男、周りではすでにパニックがおきていた。

キッド「おい!」

ドラえもん「わかってる」

 なにはともあれ怪物退治が先のようだ、 そう思いつつ、一刻も早く敵の方へ走り出した3人。

犯罪者「ぎゃははは!!!死ねぇええ!!」

女性「きゃぁああああ!!!」

 犯罪者はなにやら木の様な姿をしていて枝を伸ばして人を捕まえていた。

ウエンディ「うわ〜〜、なんだかグロいわ・・・」

キッド「いいから攻撃だ!」

 早速空気砲で撃ち始めたキッド、 ドラえもんはヒラリマントで攻撃を避けつつ人質を救出、

 ウエンディは特異能力のファイヤー{火を自由自在に操る}でまさに最高のコンビネーションであっという間に敵を倒した。

犯罪者「ぐああああああ!!!!」

キッド「へっ、あっけない」

???「お前らか、薬について探ってるWPってのは」

 突如聞こえた声、不意に振り返った3人は、

ドラえもん「!!!」

 体が・・・動かない・・・意識が・・・

 

ドラえもん「気づいたらここか・・・」 聞こえない独り言をするドラえもん。

 さて、どうするか・・・

???「お目覚めですか?WPの方々」

 行き成りスピーカー越しに聞こえた声、

キッド「あぁ?お前ら誰だよ!!」

???「あなた達が探している組織ですよ」

ウエンディ「私たちを捕らえてどうするの?」

???「別に、邪魔だったから捕まえただけですよ、そうそう、今いる場所はニッポンです」

ドラえもん「日本!?」

 

第11話

 日本国本部「ブルーキャット」

静香「のび太さんが戻ってくる?」

スネ夫「なんだ?あいつもう失敗したの?」

葉月「ちがいます!」

 ドラえもんの失踪ともうすぐ開かれる闇のイベントについて話す葉月、話し終わった時、全員が驚きを隠せなかった。

留美「リーダーがやられるなんて・・・」

静香「・・・また、あの多岐と真瀬と戦うのね」

スネ夫「いや、今度はもっと敵が多いと思う」

 全員が暗い顔をする。

葉月「大丈夫、救出作戦、および薬については多くのチームが終結されるわ、さて、詳しい開催についてなんだけど・・・」

 そこで言葉の詰まった葉月。

留美「・・・どうしたの?」

葉月「その・・日時、場所がまだわからないの」

全員「・・・・」

 言葉も出ない状況、 誰もが悩むこの場で一人だけ違った奴がいた。

ジャイアン「わかんねぇことがあんなら探せばいい」

 さっきまで黙っていたジャイアンが声を出した。

ジャイアン「闇の有名人たちが集まるイベントなんだろ?すぐ見つかるさ、とにかく、行動あるのみ」

 きっぱりとした答え、言うや否や立ち上がり外へ出ようとするジャイアン。

葉月「・・フッ、そうね、みんな、探しましょ」

全員「・・・イエッサー」

 その顔は明るかった。

 

のび太「どう?そっちは」

レナ「だめ、情報屋には何も来てないみたい」

 日本の東京で聞き込みをしている2人、 ちなみに龍南とドラメッドは別行動だった。

レナ「ヤクザや極道は何か知ってた?」

のび太「いいや、ただ後一つ回る場所がある」

レナ「?」

 仕方なくその場所へ向かう2人。

 着いた所は・・・。

レナ「ヒュー、ゴージャスね」

 馬鹿でかい門にでっかく書かれた馬虎という表札。 塀は誰も上れないほど高く長さもある。

のび太「世界的に有名な極道の豪邸・・」

レナ「ふーん、さ、早く入りましょ」

 

この話は続きます。

 

はやく12話出てほしいです♪

0点

Swallowさん
この組織、一体どんな奴らなのでしょうか。ますます楽しみです。

20点

じおす

凄く面白そうですねぇ。一体、ブルーキャットはどのように活躍するのでしょうか。

0点

じおす


 

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